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本当に『嫌なヤツ』? [映像・芸術]

昨今、話題になっている『原作改変問題』。

本当はこれに関しての個人的見解をここに記したい、
…のですが、あまりにも思うところが多すぎて大きすぎて、
なかなか文章にできません。

そんなこの数日で、目に止まったメディアの記事に
どうしても言いたいことがあって、そちらを先に書くことにします。

まずはこの記事を読んでください。

 [ 伊藤英明 『海猿』原作者の「嫌なヤツ」暴露への”アンサー”が
                    「すごい嫌味」とさらに幻滅 ]

                             女性自身 より)

私は、原作者の権利は守られるべきだと思うし、
原作者はその作品から一番大きな利益を得るべきだと思います。

それでも、そこから作られた映画を『クソ』呼ばわりするべきではないと思います。

この原作者は、大ヒットした映画の、それを支持した視聴者をも罵倒したことになります。

「クソ映画を喜んで見たヤツら」

ヒットしたと言うことは、多くの人に共感されたと言うこと。
そうなるように、映画のスタッフたちは作ったのです。

原作者が納得する形の映像化ではダメだったのか、それは私には分かりません。
でも、このタイトルの映画を観て心動かされた人が多かったのは間違いのない事実です。

自分の想い通りの作品にならなかった事に腹を立てるのは理解できます。
(私も近い経験はあります。短編でしたが、私の原案とは別物に変わり果てていました)

それでも、映画のスタッフに対しても敬意を表して欲しかった。
力を尽くしたであろうスタッフを軽く扱って欲しくなかった。

主演俳優の言葉が「吐き捨て」とされていますが、
その時の状況を知らない第三者が俳優をなじるのは全くフェアではないと思います。

原作者も「ピリピリしていました」と表現しています。
もしも次に撮影するシーンが命懸けの危険なものだったら?
必死にプレッシャーと闘って気持ちを作っているところに
プロデューサーから声をかけられたのだとしたら?

少なくともその俳優は、原作者に向かって言葉を発してはいないように感じます。

こういうことを想像して、状況を理解する努力は必要だと思いますよ?

なぜなら、意味もなく誰かを否定することは
決して褒められることでも格好良いことでもなく、
とても下品なことだからです。

あえて下品になろうとするのでもないのなら、
他人を傷つけることは避けるのが大人の分別だと思います。

原作者を尊敬したい私としては、
このことはちょっと残念に感じました。
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