SSブログ

その分類には無理がある [アニメを作る]

子供が将来、なりたい職業は何なのか?

「ユーチューバー」とか答えられて閉口していたのももはや古い話で、
最新の調査では信じられないような結果が出てきました。

「ニフティが調査
  小学生に聞いた”将来なりたい職業”
  2位は『歌い手』『学校・幼稚園の先生』、1位は?」

                    ITmediaビジネス ONLINE より)

この結果を元に、朝の情報番組でタレントがアニメ制作会社を訪れ、
アニメーターの仕事をレポートしてましたが…

それ、全然違うよ、外れてますよ、とため息が出ました。

そもそもアンケートの分類を見てみると、

『マンガ家・アニメーター・イラストレーター』という括りになってます。

この3つ、全部違います。1つに括って良いことじゃあない。

件の情報番組ではヒットアニメのキャラをタレントが描いてみたりして、
なんか舞い上がったレポートをしてましたが、
アニメーターの実情が語られることはありませんでした。

ベテランアニメーターが「1000枚は描きます」と言ったり
若手アニメーターが「厳しい先輩から残業しろとか言われることはありません」
なんて言ってるけど、それで得られる給料が、小学生が目指しても良いものかどうかなんて
一切触れることもなく、フワーッとコーナーが終わりました。

まあでも、少しでも本当にそこを目指そうとする子供が増えてくれるのであれば、
こんな的を外しまくった取り上げ方でも喜ぶべきだとは思っています。

漫画家は当たればデカい。
当たらなければどうにもならない。

イラストレーターは認められれば一定の需要はあると思います。
漫画家のように「一発当てる」的な形にはならないと思いますが。

あと、最近のネットに上がる動画等で、
音楽に合わせて人物画が表示される的な映像が多々ありますが、
あれはアニメーションではありません。間違えないでください。

イラストにカメラワークをつけているだけで、アニメではありません。
仮に複数の絵を切り替えて変化をつけていたとしても、
それは強いて言えば「マンガ」に近いものでしょう。

『時間軸』を表現していないものはアニメとは言えないのです。
(時間を表現するのとは違いますよ)

さて、アニメーターが一人前になり、しっかり稼げるようになったとして、
生活に困らない、程度以上にお金が入ることはほとんどありません。

ごく一部に、『権利』を持ちながら作画する人がいますが、
そんな人たちでもまあ、漫画家の足元にも及ばないでしょう。

私が親でも、アニメーターという職業は勧めたくないですね。


…ちょっと文が荒れてきたので落ち着きます。

この記事で言いたいことは、
これくらい一般のアニメに対する見方はズレている、ってこと。

どんな人気作品でも、それを作っている人たちは
決して儲かってはいません。

でも、そこを目指してくれる若い人たちに辛い思いはさせたくない。

解決策は非常に下世話な単語に行き着きます。

『金』

もっと製作費を上げろー!
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:アニメ