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ほんとに日本の作品? [アニメを作る]

『意外と知らない「アニメ番組」その制作の舞台裏…
   30分番組に3000万円、海外の作画ではクォリティが下がる』

                         現代ビジネス より


別に作り方そのものを理解して欲しい、なんて思ってはいません。

…うーん、まあ、知ってもらっても良いのだけど。

何って、「アニメの作り方」のことです。

ブラックだ、なんて判で押したような言葉で例えられることが多いアニメの現場ですが、
実際にどんなものなのか、知ってる人はよほどのアニメ好きでもいないと思います。

知ってる気になってるだけ。

本当の現場の惨状は、当事者にしかわかりません。
そんなことはどの職種にも言えることですが。

とても強く違和感を覚えるのは、
日本において、「アニメーション」と言うものは
子供から大人まで慣れ親しんで、人生の糧になったり大きな影響を与えたり、
世界に目を向けても日本を代表するコンテンツとして高い評価を得たりと、
その存在の大きさは誰もが認めるものですよね。
にもかかわらず、アニメを作る現場の人たちは、
…特にプロダクションワーク(作画関連の工程)を担うスタッフたちは、
おそらく一般の半分から1/3の低賃金で働いています。

テレビで放送される30分番組の制作に携わる人間は数百人に昇りますが、
リンク先の記事にあるように製作費が1000万円の場合、
単純に人数、仮に200人としますが、頭割りしたら5万円、ですよね。

ちなみに30分番組1本を作るのに2〜3ヶ月かかります。
5万円、月で割ったらいくらになります?

複数本の掛け持ちができるほど仕事の内容は楽ではありません。
(やらざるを得ないのでやってますけど)

さあ、現場の惨状が理解していただけたでしょうか?

そうです。ブラックにならざるを得ない、その理由は
あまりにも安い製作費にあるのです。

リンク先の記事でも言われていますが、
人件費の安い海外に作画を振ってこれまで何とか凌いできましたが、
昨今話題になっているように、30年前から人件費が上がっていないのは
日本位のものです。
40年前は韓国、
20年前からは中国、と出し先は変わってきましたが、
どちらも金額的メリットはもうありません。
それでも海外出しをするのは、
一定の量が簡単に捌けるからです。

そこに品質に対する配慮はありません。

残念ながら、日本人と同じ感覚で物創りができる国はそう多くはないのです。
あったとしても、その人件費は日本の数倍でしょう。

最近観たあのアニメ、
あなたはその出来具合に満足しましたか?
さすが日本のアニメーション、と納得できましたか?

私も商売がら、
頑張って放送されているたくさんのアニメを観ようとしていますが、
よくできてるなあ、と思える作品はそのシーズンで
大体2・3本です。

作画の品質が高くないのは言うに及ばず、
シナリオ、絵コンテ、演出、
それらに「どーしてそーなった?」と疑問を持つ作品は決して少なくない。

止め口パクの可愛い女の子に
好きな声優が声を当ててるから満足、と言ってる人は
「アニメファン」ではありません。



…と、愚痴を書かせていただきました。
まさに今、私が海外スタッフのレベルの低さに頭を抱えているところなので。

でも、給料もらえて
大きな不自由なく暮らせているだけで
私は恵まれているのだと思います。
老後の保証は何もありませんが。

仕事中に机でタヒねれば後腐れがないかな。

日本のアニメはそんな感じです。

ハリウッドみたいにストライキとか、やれれば良いのだけど。。。

あ、いけね、仕事しなくちゃ。
休日出勤が無駄になる。
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