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春の映像作品・感想 [映像・芸術]

テレビの視聴者が減っているらしいですね。

昭和な私にとってテレビはやはり、今でも娯楽の中心で、
帰宅して最初にすることはテレビの電源を入れる事だったりします。

でも意外と、アニメを観る事は多くはありません。
と言うか、放映されているアニメ全てを見ている訳ではありません。

2021年春番組で、面白かったものといえば
『ゴジラ S.P』ですね。
ほとんど理解できない、圧倒的な情報量に翻弄されましたが、
それも世界観を表現する上で必要なものだったんだと解釈すれば
心地良かったとさえ思えます。
そして勿論、作画と演出も素晴らしかった。
随所で活躍するA.I.達も可愛かった。

A.I. と言えば。

『Vivy Fluorite Eye’s Song』
最近では珍しいオリジナルストーリーとして気を吐いていましたね。
所々気持ちの良い表現があって興味を惹かれました。

ちょっと残念だったのが『スーパーカブ』
途中までは今季最高と言えるほど入り込んだんですが、
後半、どうにも自分の感覚からずれてしまって、
消化試合になってしまいました。
岩手の冬を、スパイクタイヤを装着したAR50で乗り越えた私には、
冬にオートバイに乗る、ということへのリスク描写が甘く見えたのです。
また、カブしか乗った事のない高校生に
「カブが一番」と言わせることにも違和感を覚えました。
原作とされる小説版では違う表現がなされていたのかもしれませんし、
全て計算した上でのアニメ表現だったかもしれません。
ただ私には、感覚的なギャップを埋めることはできませんでした。


それから実写ドラマもいくつか観ていました。

お気に入りは
『大豆田とわ子と三人の元夫』です。
何か壮大な目的がある訳でもない、日常を淡々と描いたお話でしたが、
最後まで楽しく観ることができました。
ストーリーも演出もキャストも台詞もみなイイ。
毎週待ち切れないほど好きでした。

『コントが始まる』も良かった。
青春群像劇、って、個人的にはちょっと苦手なんですが、
このお話は自然と体に染み込んできました。
「マクベス」が実在したら人気が出ると思うけどなあ。


さて。
上に挙げたもの以外は、さして記憶に残りませんでした。

とは言え、上記作品以外の視聴率が低かった訳ではないと思います。
単純に、おっさんに見せるようには作っていなかった、ということ。

長らく作品の評価の指針とされてきた”視聴率”ですが、
インターネットの発達に伴い、誰もがお茶の間のテレビの前に集まることを想定した
「世帯視聴率」ではなく、「コア視聴率」等、よりターゲットを細分化した指標をもとに
番組の価値を評価しようという流れの中で、
私のようなおっさん層に向けた番組はなかなか作られ難い状況になっています。

だから、私が面白いと思うような作品は、そもそもその数が少ないのです。

いつの間にか、メインストリームから外れていたんですかねえ。



ま、ここまでが一般的な観点から導き出したぼやきです。

一応、私も映像作品の製作者ですから、単なる一般論を並べても芸がないですよね。

全ての作品を網羅している訳ではありませんが、少なくとも目にした作品の中には
脚本の作り込みが弱いものが見受けられました。
(役者の責任は全体のごく一部です)
また、演出も拙い。というか、アニメに於いては演出そのものが不在とも感じる。

作り手のレベルが下がっているのかな?

良いものを観ない、あるいは感じない人がスタッフにいると、
全体のレベルが下がってしまいます。
また、「お約束」な表現に慣れ切ってしまうと、
それがどんなに違和感のある表現でも問題と感じなくなってしまう。
この辺が日本の映像作品の完成度の足を引っ張っている気がします。

反対に、韓国作品のレベルは上がっている。
だから(?) 日本のクリエイターはもっともっと、頑張らないといけない。

責任を感じますし、
負けないように前進したい。

少なくとも1本、
1本で良いから納得のいく作品を世に残したい。
しかも高い評価を得られれば、そんな幸せなことはないです。

反面教師にあえて感謝しつつ、
自分がそうならないように精進しよう。
(本音;いつかドカンと当ててスーパーカーに美女乗せてやる!)

ああ。。。やっぱり昭和生まれだなあ。
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