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二輪車大国日本 [二輪全般]

う〜ん、どっちなんだろう?

『軽二輪車新車販売台数、ヤマハ除き好調で2年連続増、カワサキはシェア2位…2013年上半期』

『軽二輪新車販売、ホンダ、ヤマハ好調で15カ月連続プラス…6月』

ヤマハ、好調なのか低迷しているのかよく判らない。


国内の二輪車市場がどうしようもなく落ち込んだ状況になってから久しいですね。

理由はいくつかあります。

法の改正、が大きいのでしょうけど、
若い人のライフスタイル、というか価値観にニ輪車が合わない、というのが
根っこにあるんじゃないかなと私は考えています。

ただ、二輪市場の縮小傾向に関して、
”メーカーの思い違い”
というのが実は最も深刻な問題なのではないかと私は思うのです。

ハッキリ言えば、『選択肢が無い』!

欲しい商品の無いところに人々は注目しませんよね。

メーカーはいつしか、利益率の高いビッグバイクばかりをラインアップして、
中型免許(普通二輪免許)までしか持たないユーザーを無視し始めました。

新たにモーターサイクルに興味を示した人が、
いきなり限定解除(大型二輪免許)をとって百数十万円もするリッターオーバーの車輌を買うと、
本気でメーカーは考えたのでしょうか?

気付けば道路を走るのは中免で乗れるビッグスクーターばかり。

二輪車の「面白味」を味わうには、なんとも弱い商品です。

ま、ファッション優先の若者にはピッタリ合ったのかもしれませんが。


…すみません、偏見入りました。あしからず。



さて昨今、そんな鬱々とした二輪車市場に光りを射す商品が人気を得ています。

それはカワサキの『Ninja250』

車検不要である排気量の上限、250ccのエンジンを
格好良いいフルカウルで包んだオンロードバイクです。

四半世紀前なら”レーサーレプリカ”と呼ばれたカテゴリーに入りそうですが、
時代なりな、華美になりすぎないスマートなルックスと
大きすぎず小さすぎず、かといってナメられない車格で、しかも手頃な価格。

この10年くらい、日本のメーカーが無視してきた市場に
正統派過ぎるアプローチで帰ってきたカワサキは、
だから当然、高い支持を得る事になります。

今、250ccのギア付きフルサイズ車を選ぶ人の半分以上は
この車体を指名しているんじゃないでしょうか?

正直、レーサーレプリカ全盛時代を『バリバリ伝説』と共に過ごした私も
Ninja250はかなり魅力的に映ります。

大きさもスタイルもほぼドンぴしゃ(この言葉、死語?)です。

でも、いやだからこそ、ひとつザンネンな部分が…

Ninja250のエンジン、2気筒なんですよネ。

私は4気筒のエンジンフィールと音、が好きなので、
やはりかつて所有していた『FZR250(2KR)』とどうしても比べてしまうんです。
2kr.JPG

(排気量とシリンダー数の優劣と批判、についての一般的意見はこちら

ま、エンジン形式の要求についてはあくまでも個人の好みなので、
何が正しいと言うワケではありません。

強いて言うならば、上述の『YAHOO知恵袋』の記事にあるように
「そのスペックにその名前は付けて欲しくない」
ってことなのかもしれません。

2気筒になったNinjaも、
単気筒になってしまったCBR250Rも、
かつては最先端技術を惜しみなく注ぎ込んだ4気筒マシンでした。
(正確には車体があって名前は後付け、ですが)

つまり最高に尖ったモデルだけに許された”称号”だったんですよ。

現在の技術なら、
ヘンなカタカナを並べた大袈裟なギミックを使わなくとも
高効率で低燃費で扱い易く、生産性の高いエンジンが作れるのかもしれません。

う〜ん、なんというか、それじゃあロマンがないんですよね。

これはマニアの悪しき感覚なんでしょうか…

たとえば私が乗っていたFZR250、
当時ヤマハが『ジェネシスエンジン』と名付けた一連の思想に則った構造を採っていました。
(現在もその思想は生きていますが…)

並列4気筒エンジンは45度前傾してマウントされていました。
吸排気効率を上げるためです。
外から見てガソリンタンクに当たる部分には、大容量のエアクリーナーボックスが納められていました。
そこにはFAIと呼ばれる、カウル前面に穿たれたNACAダクトから直接外気と同温の空気が導かれ、
エンジンの熱に影響を受けない、最大限の体積の混合気をできるだけストレートにシリンダーに送り、
できるだけストレートに排気する。エアクリーナーボックスを置いた事で行き場の無くなったガソリンタンクは
さらにその下、シートの前方下側に配置されたため、
タンク内のガソリン容量が変化しても重心への悪影響を最小限に留めることができて一石二鳥。
このエンジンの駆動力がニューリンク式モノクロスサスペンションを介して地面を蹴り出す。
その最大出力、45ps/14500rpm!

ああ、ワクワクが止まらない。

この高揚感が無いんですよね、今の商品に。
スペック重視のカタログ野郎と言われても良い。
リクツの羅列が欲しい!

…と、これは脱線。



さて、2013年初夏現在、
国内各メーカーの、普通二輪免許で乗れる商品の設定状況を見てみると、
Ninja250でライトユーザーの支持を得たカワサキが
『Ninja400R』を発売して、やはり人気を獲得しています。
(ま、でもやっぱり2気筒なんですケド)

で、国内シェアNo.1を誇るホンダはそれを黙って見ているわけにはいかず、
『CBR250R』という、海外向けモデルを焼き直した単気筒エンジン搭載車を出し、
さらには既存モデルの『VTR250』なんかもあって真っ向勝負の構え。
『CBR400R』という新型モデルも発売し、巻き返しは確実でしょう。
(ま、でもやっぱり2気筒なんですケド)

スズキも『GSR250』『GSR400』『グラディウス400』、なんてのが出ててそれなりに頑張ってます。
(ま、でもやっぱり2気筒なんですケド)

むむむ〜、2気筒ばかり。

その理由は恐らく、こんなトコでしょう。

『「国内では全開走行できるわけではない」
  …ホンダ、街乗りでの使い勝手を重視した直列2気筒400ccのスポーツバイク発売へ』


CBR400Rに関する記事なのですが、ここにあるように
”優れた環境性能”
ってな文言がほぼ全てなのだと思います。
あとは生産性と、部品共用によるコストダウン。

趣味の2輪車にあって、ユーザーの嗜好よりもメーカーの都合を優先、と。

かつてのホンダなら、
「誰もやらない無理難題を技術と情熱で覆す」と言いながら
4気筒でも低燃費かつクリーンな排気ガスで、初心者にも乗り易く、
上級者ならとんでもなく速い、という欠点無しのスーパーモデルを作ってくれていたはず。

また「そんな時代じゃない」で片付けられてしまうのでしょうか…

「挑戦しないホンダ」になんの意味があるというのか。

と、ホンダを鼓舞しましたが、私がホントに頑張って欲しいのは、実はヤマハです。

確実に、時代に取り残されています。
あるいは、先を見過ぎているのかも。

『ヤマハ発動機、3輪バイクとマイクロ4輪を市場投入へ』

あーもうなんだか、フツーの2輪なんてやってられるか、的な感じ。

400cc以下のスポーツバイクなんて眼中に無いみたい。
(海外モデルならこんなの、ありますが単気筒)

もしいま、ヤマハが250ccで4気筒の、YZF-Rテイストのモデルを出したら
私は何も考えずに買ってしまいそうな気がします。
いや、頼む、出してくれ! お願いだ!!



…無理かな、たぶん。

であれば、軽自動車にもあおられちゃう今のYBR125を手放して
FZR250RかZZR400の中古を探します。
(日本のメーカーよ、コレくらい攻めてみろ!)


とりあえず、ロッシおめでとう!
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TECH23-8010

同感です!
ヤマハには、国内市場でバイクを売ろうという気迫が全く感じられません!

コストをかけたくないのならば、単気筒でもよいので、YZF-R1のエンジンを4分の1にして1気筒分使えばハイパワーで気持ちよく回るエンジンができるのでは?

ヤマハさん。
お願いだからFZシリーズとSRXシリーズ、そして4ストターボでも良いからRZの復活を~!!!

by TECH23-8010 (2013-07-05 00:34) 

Holyvin

Wikipediaを信じるならば、
ヤマハは2008年には125cc以下の車輌は全て台湾で製造していて、
250cc以上の車輌は国内向けモデルの開発は2011年から行っていないとか。
そりゃあちょっと酷いんじゃないかなぁ。
ヤマハの本気を見たいですね。
by Holyvin (2013-07-09 19:19) 

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